患者さんとの「かけ橋」です。漢方相談

太陽堂漢薬局の患者さんに、毎月お配りしています。

漢方治療を少しでも御理解して頂きたく、太陽堂漢薬局での実際の症例を毎月御紹介致します。 患者さんにとって、少しでも御参考・励みになれば幸いです。

(注;東洋医学で言う臓腑経絡は、西洋医学の内臓とは異なります。)

【 坐骨神経痛 】と漢方症例報告

鍼や整形外科の治療で改善しない左足坐骨神経痛 2003年5月

(昭和14年生、女性。No.2495)

患者さんは60代の女性。2年前から整形外科や鍼治療に坐骨神経痛で通院中、左足の痛みと痺れを訴えられる。

問診すると高血圧症・不眠症・便秘、安定剤を時々服用しているとの事。口渇があり水分摂取が多い。舌診は白苔があり乾燥気味、舌下静脈の怒張が認められる。

糸練功音素診で腰椎を調べると第4腰椎に異常を認める。その異常が左足小指先まで続いている。膀胱の臓陰証1合Ⅳ、お身体を温める漢方薬をベースとした湿邪+寒邪証である。

同じく膀胱経の陰証0.5合Ⅰに腰椎周辺の筋肉の緊張を確認。

高血圧・不眠・便秘・口渇を考えると附子剤の使用は不可と考えられる。

経気を巡らす粉剤・傷ついた骨や軟骨を修復する粉剤、骨を丈夫にして痛みを取る煎じ薬を選択投与、筋肉の緊張を緩和する為の外用を支持、またコルセットを入浴時と就寝時以外は着用して頂いた。

2ヵ月後、4.5合Ⅰに改善、自覚症状の改善は殆ど無し。

3ヵ月後、5.5合Ⅰ、少し痛みが軽い日があると言われる。

4ヵ月後、7合+(2)に改善、自覚症状が急速に改善。痛みは消失、大腿部より下に痺れが残る。改善と共に痺れは下方に移動する事を説明。

6ヵ月後9合±(1)、痺れも足の指先に残るのみとなる。右股関節の痛みを訴える。糸練功で確認、骨粗鬆性の証を確認。免疫力をつける粉剤を追加する。

1年後、症状は消失。以後再発防止を行う。

右足坐骨神経痛の女性 2000年10月

(昭和10年生、No.2005)

健康223

4~5年前から右足に坐骨神経痛があり、針灸治療を受けているが痛みが消えないとの事で相談に来られた。

身長152cm,体重46kg。舌診は微白苔・やや乾燥。尿はやや近い方であり、肩こりもある。

糸練功(気功)で確認すると、左下焦膀胱腑2合Ⅲに比較的筋肉の発達した坐骨神経痛の証。同じく左下焦腎の臓2.5合Ⅱに自律神経のアンバランス証を確認。

薬方は坐骨神経痛の証に対し、経気を巡らす漢方薬と骨を丈夫にする漢方薬を各1包昼食前、傷ついた骨や軟骨を修復する粉剤1包を朝夕食前服用とした。

また、自律神経に対しては体力をつける粉剤と骨の組成成分である粉剤を各1包寝る前服用とする。

肩凝りは太陽膀胱経の証であったので、自律神経の証と同じ粉剤2種を同時服用にて対応した。

1ヵ月後、坐骨神経痛は5合Ⅰ、神経症は7合+(3)に各々急速に改善。

その後は日常生活の無理等が重なり改善がやや遅れる傾向にあった。

5ヵ月後、坐骨神経痛は8合+(1)、神経症は10合±に改善。

8ヵ月後、傷ついた骨や軟骨を修復する粉剤1包朝のみ、体力をつける粉剤と骨の組成成分である粉剤を各1包寝る前のみに服用量を減らした。

1年後、本人も完全に痛みが消え喜び、糸練功でも10合±を確認し治療終了となった。

坐骨神経痛と股関節症のご婦人 2016年1月

(昭和27年生、女性。No. 6330)

病277

左足の横に痛みがあり、病院では椎間板の軟骨が2箇所磨り減っていると言われ、脹脛(フクラハギ)や腰の痛みが併発している女性から相談を受けた。

健康に気を使われ歩く様に心掛けており、マッサージも行っている。服用しているお薬は無く、カプセルの黒酢を飲んでいるくらいと言われていた。

太陽堂で指導する食養生では、骨が弱っている方には小魚や海藻類などのミネラルを多く摂って頂き、玄米や酢の物等のミネラルを排泄する物を減らすようお伝えしている。

糸練功では坐骨神経痛に骨の古傷+弱りの証を確認し、改善を早め体力をつける粉剤とミネラル豊富な粉剤を一緒にお飲み頂いた。上記の養生にプラスして骨代謝を上げる為、ニンニクも一緒に摂る事を御指導した。

1ヶ月お飲み頂くと、少し良くなっている感じがする、身体が活性化している様な感じがあると効果を実感され始められた。

飲み始めて1年半経った時には坐骨神経痛の痛みは改善したが、左足股関節の痛みだけが残っていた。その痛みに水毒+瘀血証を確認し、坐骨神経痛の漢方薬を終了した時点で血流の滞りを良くする事で症状の改善を促す治療を切り替えた。

漢方薬を切り替えて10ヶ月程経った頃、ご来店された際に、突然漢方薬が飲み難くなって、とても不味いと言われた。股関節の痛みも無くなっていた事もあり、治療終了の兆しが見えていた時の事だった。

その後、3ヶ月は再発防止の為に漢方薬を続けて頂き治療が終了した。

最後に

東洋医学の治療は、西洋医学と異なり体質改善や原因療法の傾向が強いです。それだけに、効果の出る時間に個人差があります。「かけ橋」・「多くの漢方治療歴」が、患者さん同士の希望に繋がることを願っています。