1日に数回胃の痛みがあり、悩まれている男性

患者さんとの「かけ橋」です。漢方相談

太陽堂漢薬局の患者さんに、毎月お配りしています。

漢方治療を少しでも御理解して頂きたく、太陽堂漢薬局での実際の症例を毎月御紹介致します。 患者さんにとって、少しでも御参考・励みになれば幸いです。

(注;東洋医学で言う臓腑経絡は、西洋医学の内臓とは異なります。)

【 胆砂・胆石・胆泥 】と漢方症例報告

胆砂-胆石を溶かし痛みが解消

(昭和45年生、男性。No.2159)

1日に数回、胃の痛みがあり、悩まれている男性からの相談を受けました。

お酒が好きで、油物も好きな方です。食滞(胃が怠けている状態)により痛みや不快な症状が出ている御様子でした。

糸練功にて確認した所、胃で2つの治療点を確認し、0.8合に「食滯、消化不良・胃内発酵に対する証」を0.5合に「神経症」(ピロリ菌駆除)を確認した。

油物が好きな事もあり、胆嚢を確認すると胆砂の反応が7個あり、胆汁の流れを良くする煎じ薬で脂の流れも良くして行く治療を開始する事となった。

1~2ヵ月すると胃が痛くなる事はとても少なくなったが、背中の方に痛みがまだあると言われていた。この痛みは胆砂が動き、流れる時などに痛みが出ている様で、胆砂を流す煎じ薬の飲み方を再度お伝えし、日中の仕事へも持って行き、小まめに飲む様に指示した。

「悪心・嘔吐を伴う食滞の証」へは食事での薬味(生姜、唐辛子、柚子胡椒、葱など)との相性が良く、胆砂を流す煎じ薬へは生大根、生パイナップルが手助けになるので、積極的に食生活に取り入れる様に指導した。

お付き合いや、お酒が好きな為、多食し過ぎて痛みが出たりもしたが、不快さや痛みは今までより早く治まる様になっており、改善しているのを実感され更に頑張れる御様子だった。

その後、糸練功の合数も10合で安定し、酷い食べ方をしない限り、痛みなどが出なくなった。「養生7:医療3」と養生がとても大切な事を改めて実感した症例だった。

胆砂-食後の腹痛・下痢・疲労感・肩凝り・貧血

(昭和58年生、女性。No.110)

病127

高校生の女子より、腹痛と下痢の相談を受けた。食後の吐き気もある。その他、疲労感や肩凝り、貧血、生理痛等を訴えられていた。

問診の段階で、食物中の油の消化不良が推測出来た。油の消化不良は、胆汁の流れに問題があり、食後の胸焼け・下痢・軟便・ガス・腹鳴・下腹部の張り等の症状が出る。症状から判断し、胃痛や胃炎と見間違えられるのだが、経験上、単なる胃炎ではなく胆石・胆砂・膵石等が原因の場合が殆どである。

糸練功にて、膵石様の反応を確認した。その他「脾虚」の状態もあり、「膵臓性の下痢の証」も出現していた。

膵石の場合、膵頭部に長く刺激を受け、膵頭部を傷めてしまう。「膵臓性の下痢の証」は、胃腸など消化器系が虚した(弱っている)状態と一般に考えられているが、実際には膵臓部分に長く負担がかかった結果だと推測される。

胆石・胆砂・膵石は一般的に超音波破砕治療や手術しかないのだが、当薬局で考案した独自の煎じ茶を用い、結石を溶かしやすく流しやすくする方法を用いる。また、下痢症状に伴う疲労感の改善とともに胃腸や膵臓機能が回復し、胃痛や胸焼け、吐き気、下痢等の症状も改善する。

漢方薬を服用し始め、1ヶ月毎に改善がみられた。

「脾虚」の漢方薬が減量になった時点で、肩凝り、貧血、生理痛などの改善の為、婦人科系を整える漢方治療も平行して行った。

最後に

東洋医学の治療は、西洋医学と異なり体質改善や原因療法の傾向が強いです。それだけに、効果の出る時間に個人差があります。「かけ橋」・「多くの漢方治療歴」が、患者さん同士の希望に繋がることを願っています。