患者さんとの「かけ橋」です。漢方相談

太陽堂漢薬局の患者さんに、毎月お配りしています。

漢方治療を少しでも御理解して頂きたく、太陽堂漢薬局での実際の症例を毎月御紹介致します。 患者さんにとって、少しでも御参考・励みになれば幸いです。

(注;東洋医学で言う臓腑経絡は、西洋医学の内臓とは異なります。)

【 メニエール氏病 】と漢方症例報告

数年続くメニエール氏病(めまい) 2001年3月

(昭和18年生、女性。No.2150)

数年前よりめまい(眩暈)がするとの事。眩暈は川の流れのような感じだと訴える。発作は年に3~4回あり、発作の時は動悸が激しくなり、眩暈と同時に食べた物を全て吐いてしまうとの事。

吐瀉を伴う眩暈で最初に考えられるのは、内臓の冷えが原因である胃寒の証が考えられる。

身長157cm、体重59Kg。血圧が高く、降圧剤を服用中である。便秘がちで、錠剤の緑製剤を飲むと排便するとの事。水分は欲しがらず、舌診は潤で無苔。内臓の冷えが窺われる。太陰病期だと思われる。

糸練功(気功)で調べると、左上焦1Ⅳ心の臓に胃寒証。右上焦6Ⅰ大腸の腑に気滞+水滞証が確認される。

現在の病態を説明し、錠剤の緑製剤により内臓が更に冷え、メニエール病が酷くなる事を説明し錠剤の緑製剤を中止させる。(錠剤の緑製剤で改善する眩暈もあり、素人判断は禁物)

5月25日、胃寒の証と利水作用のあるカプセル剤を投与。

7月26日、左上焦5Ⅰ、右上焦8Ⅰに各々改善。発作は出なくなる。

メニエール氏病、回転性めまいの発作 2000年3月

(昭和6年生、女性。No.741)

健康011

患者さんは月に1回やって来るメニエール氏病の発作で困っていた。発作は回転性で天井がグルグル回るそうである。発作時はやや吐き気があり、頭痛は無く、まぶたが重いとの事。

普段から車酔いしやすく立ち眩みもある。血圧は変動し易く、高い時は最高170、最低100位との事。イライラし不眠があり安定剤を服用中である。手掌に発汗が見られ交感神経が緊張気味である事が窺える。

自律神経を安定させる粉薬を2/3量、1日2回。目眩は漢方では水毒が原因となるため、回転性目眩を抑える様に水滞に効く煎じ薬を1日3回投薬。合わせて水分を減らすようにも指導した。

15日後、眩暈無く夜も良く眠れるとの事。

その後、発作も無く6ヶ月服用し廃薬とする。

その後、漢方薬を止めて半年程し、少し軽い目眩があったとの事で来局。前と同じ薬方を15日分投薬。

その後、発作は無く自律神経も安定し治癒となる。

最後に

東洋医学の治療は、西洋医学と異なり体質改善や原因療法の傾向が強いです。それだけに、効果の出る時間に個人差があります。「かけ橋」・「多くの漢方治療歴」が、患者さん同士の希望に繋がることを願っています。