患者さんとの「かけ橋」です。漢方相談

太陽堂漢薬局の患者さんに、毎月お配りしています。

漢方治療を少しでも御理解して頂きたく、太陽堂漢薬局での実際の症例を毎月御紹介致します。 患者さんにとって、少しでも御参考・励みになれば幸いです。

(注;東洋医学で言う臓腑経絡は、西洋医学の内臓とは異なります。)

【 潰瘍性大腸炎 】と漢方症例報告

出血を繰り返す潰瘍性大腸炎 2005年3月

(昭和31年生、男性。No.1050)

病院にて潰瘍性大腸炎で無菌性と診断された男性の相談を受けた。

昨年5月、9月、今年の正月と出血を繰り返し、病院で治療していたと言われる。便には白い物が混じり、通常は普通便。時折下痢・出血が続くそうである。

身長173cm、体重65Kg。眼瞼は充血、舌には白苔が生じ乾燥している。口渇が有り尿が近く汗かきである。胸焼けと動悸、右膝の痛みを訴えられる。

糸練功で確認すると五志の憂(自律神経のアンバランス)が強く膀胱の腑陽証3合6+を確認。

潰瘍性大腸炎の治療前に五志の治療を開始する。

薬方に桂枝加竜骨牡蠣湯を煎じ薬で選薬。潰瘍へスクアレン、出血に田七を選薬。

15日後、体調が良いとの事。

2ヵ月後、潰瘍性大腸炎の治療を開始する。現在の薬方に黄芩湯を追加。

その後、半夏瀉心湯合六君子湯、温清飲など瀉心湯類を中心に変方。

10ヵ月後、体調も良く、下痢も出血も無いとの事。潰瘍を修復する目的で黄耆建中湯を投薬。

1年3ヵ月後、下痢も出血もなく、潰瘍性大腸炎の部分は8合+(1)で安定。

その後、来局されなくなり予後は不明である。

難治性の大腸炎と取り組み5~6年が過ぎた。

潰瘍性大腸炎とクローン病は東洋医学の治療としては区別がない事が判明。5箇所の治療ポイントを抑えれば、両疾患とも改善すると思われる。

最後に

東洋医学の治療は、西洋医学と異なり体質改善や原因療法の傾向が強いです。それだけに、効果の出る時間に個人差があります。「かけ橋」・「多くの漢方治療歴」が、患者さん同士の希望に繋がることを願っています。