患者さんとの「かけ橋」です。漢方相談

太陽堂漢薬局の患者さんに、毎月お配りしています。

漢方治療を少しでも御理解して頂きたく、太陽堂漢薬局での実際の症例を毎月御紹介致します。 患者さんにとって、少しでも御参考・励みになれば幸いです。

(注;東洋医学で言う臓腑経絡は、西洋医学の内臓とは異なります。)

【 痔核・いぼ痔 】と漢方症例報告

いぼ痔-肛門の痛み 2013年5月

(昭和38年生、女性。No.5640)

4日前より、いぼ痔様症状が出ていて痛く、中に入らなくなってしまった女性より相談を受けた。相談を受ける3年位前にも肛門の痛みが出ていたとのこと。

糸練功で確認した所、いぼ痔(痔核)の痛みと、原因となる肛門の瘀血(古血)の反応を確認する。

いぼ痔(痔核)の痛みには、痛みを取る為の煎じ薬を選薬し、原因となる肛門の瘀血(古血)には、瘀血改善剤を選薬し養生と共に様子を見て貰う事とした。

肛門の瘀血(古血)には、アルコール、唐辛子などの刺激物を控えて頂き、できるだけ緑色の濃い野菜類(ほうれん草、小松菜、春菊など)を多く摂るようにお伝えした。

漢方薬服用開始から1ヵ月後、まだ出ている部分はあるが、いぼ痔(痔核)も痛みもなくなってきたとの事。肛門の痛みも肛門の瘀血も3合程上がり順調な改善を見せた。

漢方薬服用開始から10ヵ月が経った頃には、いぼ痔(痔核)の痛みも肛門の瘀血の合数も8合を超えて痛みが全く感じなくなってきていた。合数も安定して、自覚症状も出ていない為、1日2回の服用を1日1回の服用で様子を見て貰う事とした。

漢方治療開始から1年半程経った頃には、いぼ痔(痔核)の痛みで捉えていた肺の臓の証は、完全に消失しており肛門の瘀血の証も10合±になっていた。

漢方治療開始から2年が経ち、自覚症状もなく肛門の古血も10合±が続いた為、食養に気をつけて頂くことをお伝えして治療終了となった。

いぼ痔-根治手術後に再発した痔核 2009年10月

(昭和47年生、男性。No.4871)

健康127

漢方治療は、症状だけでなく、色々なお病気の原因となる体質を改善することが出来る。当薬局では、いぼ痔(痔核)の原因は「肛門の瘀血(古血)」と判断している。

2003年3月、当時20代後半の男性から相談を受けた。高校生の時に痔核を発病、20歳の時に手術、23歳の時に再発したとのこと。

「肛門の瘀血」を改善する漢方薬を1年継続され、糸練功による合数も10合まで改善した。その半年後より再発防止に肝臓の門脈の血流を良くする目的で、漢方薬を休止し補助剤をお飲み頂いた。

その後、1年ほど経った時、ご相談に来られ、排便時に座れないほどの肛門の痛みが起きたとの事。3種類の瘀血改善剤を組み合わせ、ご服用頂いた。1ヵ月後には症状が治まり、良好な状態が続いていた。

更に1年経った時、再びご相談に来られ、痛みはないが肛門内部に違和感を感じたとのこと。いぼ痔(痔核)は、痛みが無くなるほど病状が進んでいる。主製剤が××になっている瘀血改善剤を追加した。

それから1年半、漢方薬とご養生を続けられた。その後、再発防止として「痔核」と「肝臓(特に門脈圧)」の改善を目的で煎じ薬へ切り替えた。再発防止の煎じ薬を続け1年と2ヵ月が経ち、ようやく漢方治療終了となった。

ご本人曰く、漢方薬は続けないと効果が薄いと思っていたが飲み始めて2、3日して効果があった。長い道のりだったがようやくゴールが見えたと大変喜ばれていた。

いぼ痔様の症状がある女性 2009年4月

(1960年生、女性。No.3827)

健康134

いぼ痔(痔核)の様な症状がある女性から相談を受けた。症状としては、出血は無いが痛みがあり、患部が腫れている。病院には行っておらず、市販薬の服用で症状を抑え、食事等日常の用心をするのみだと言う。

市販薬を服用し、腫れや痛みの症状は治まるものの完治せず、薬を飲まなければ腫れや痛みの症状を繰り返しつつ悪化を辿っていた。

問診と糸練功で確認したところ、いぼ痔(痔核)の方に特有の証を2箇所確認した。1つは「胆の腑、陽証、瘀血証」、もう1つは経絡病として「肺の臓、陽証、瘀血証」であった。

漢方薬を飲んで2ヵ月後、症状に変化が表れてきた。腫れなども無く、いぼ痔(痔核)が少しずつ小さくなってきている。

その他、いぼ痔(痔核)の症状以外にも手足の冷えなども改善してきている。ただ便が硬いのか、排便時に切れたような痛みが時々あるという。

また、漢方薬を飲み忘れることがあるようで、飲み忘れた時は調子が悪く、漢方薬を飲むと調子が良いとのこと。現在も漢方薬を服用中だが、症状を意識しない日が多く、日常生活に支障がないほどになってきている。

この患者さんは養生にとても気を使っているようで、食事に関しては特に気を付けていると言う。どの証のいぼ痔(痔核)にも言えることだが、食事による影響が強く、より早い改善を目指すためには、きちんとした養生をした上で漢方薬を服用することが大切だと思う。